えすのおと

15歳の現役高校生 “えす” のブログ。

【私小説】たまに、生きている意味が分からなくなる。


 

 

文章が書きたい。

 

 

この前 買った小説を読みながら、ふと創作意欲が湧き、

パソコンの前、クッションが置かれた椅子にそっと腰をかけた。

 

小説の定義さえ分からないまま、

タイトルに「小説」という単語を入れてしまった。

 

適当に調べてみると、

小説とは文章のみで構成されたフィクションを含む文学形式の1つと書いてある。

 

現時点での感覚的に、

これから書く文章にフィクションが含まれる気が一切しないのだが、

細かいことは気にせずに、とりあえず思うままに書いていこうと思う。

 

ただの駄文になるかもしれないが、悪しからず。

 

 

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なんで、生きているんだろう。

 

 

なんで、私は生きているんだろう。

 

 

薄暗さに囲まれた午前4時。

 

部屋のベッドの上。

木目の流線形が続く天井を眺めながら思う。

 

電灯の明かりが、少し眩しく感じた。

 

その光を遮るように、仰向けのまま、読んでいた本を顔の前に持ってくる。

 

上から下へ、上から下へ、ぎっしりと詰め込まれた文字列を、その意味を、

1つ1つ噛み締めるように脳内にインプットしていく。

 

だが、何かが心に突っかかっているような、そんな気持ちが邪魔をし、集中できない。

 

私は諦め、どこまで読んだかを忘れないように、そのページに表紙を入れ込み、

優しく、かつ慎重に、本をベッドの上に置いた。

 

 

そしてまた天井を眺める。

 

人間の目のような模様をした木目と対峙する形で、

私はただただ、ぼんやりと天井を眺める。

 

 

なんで、生きているんだろう。

 

 

胴体から少し離れた位置に、脱力した腕が横たわる。

 

ベッドの上に転がる、人体の抜け殻。

 

心と思考だけが何処か遠い場所へと行って、

この身体だけが独り、置き去りにされ、此処に残っている。

 

2つが分離しているような感覚。

 

自分の身体は柔らかいロボットで、

その中枢で心と思考が操作しているような感覚。

 

操り人形とも言えるだろう。

 

一体こいつは何がしたいのか、何を為したいのか、何を求めているのか。

 

全てが分からなくなる。

 

そこに何かがあるとすれば、私に分かるのは、

ぽっかりと空いた、空っぽになった、そんな空虚だけ。

 

 

なんで、私は生きているんだろう。

 

 

 

 

 

その少し前。

 

無性にお菓子が食べたくなり、静かに廊下を通って、2階への階段を上った。

 

リビングは暗闇と化していた。

 

15年間過ごしてきた家。

目には何も見えなくても、全て見えている。

 

でも、念のために電気をつけた。

 

橙色の、温かい光が、小さく部屋を包む。

 

 

パッと目を遣ると、

低いベンチ型の物置きに、たくさんの荷物が載っていた。

 

これは、そうか。

 

私が入学した通信制高校は、日本各地にキャンパスがあり、年に1回、

単位取得も兼ねて本校に出向く “スクーリング” という行事に参加せねばならない。

 

そして今日から3泊4日で、そのスクーリングがあるんだった。

 

これは、その荷物。

母が準備してくれたのだろう。

 

 

だが、私はとうに、このスクーリングには行かないと決めていた。

 

 

普段の登校にさえ耐えられない、

半日にも満たない時間 学校にいるだけで精神が崩壊する脆い人間だ。

 

そんな人間が、全く知らない環境で、全く信頼していないクラスメイトと、

3泊4日、ほとんどの時間を嫌いな勉強づくめで過ごす。

 

するとどうなるか。そんなものは容易に想像できる。

 

端的に表現するならば、死ぬ。

 

恐らく2日目の夜ぐらいにパニックを起こし、校舎を抜け出して、山へと入り、

まったく酷い人生だったと、そう不気味な笑みを浮かべながら、

遭難し、そして死んでいくのだろう。

 

現世に未練がある者が霊になるとよく聞く。

 

自分はその地に伝えられる霊にでもなるのだろうか。

 

希望に満ち溢れた来世の抜け殻に、操り人形に、

憑依できないまま自分という名の作業の全工程が終わっていくのだろうか。

 

 

つまりここは生と死の分岐点。生と死の境目。

 

物理的に死ななくとも、行けばきっと何かが終わる。

 

私の中の何かが死んでいく。

 

そんな予感がする。

 

そう思うと、全てがどうでもよくなってきて、

単位がとれず高校が卒業できないとか、それすらもどうでもよくなってきて。

 

 

この前、久々に学校に行ったとき、

同じ話題で盛り上がり、笑い合うクラスメイトたちを見て、

溢れ出す輝きを感じるとともに、あぁ、遠い所にいるなぁと、そう思った。

 

実距離は たった1mしか離れていないのに、

すごくすごく遠くに居るように思った。

 

私の隣を、正規ルートを通る列車が、悠々自適に走り抜けていく。

 

私は脱線して、どこか遠い場所に、独り。

周りに何もない荒野にいるような感覚に陥る。

 

元不登校でも入れるような学校なので、

彼らもその列車から1度は脱線してきたのだろう。

 

そんな脱線組の、列車などという立派なものとは到底比べ物にならないような、

廃線の上を走るボロなトロッコに乗っていながら、

そこでもまた、私は脱線しそうになっている。

 

また、遠くへ離れていきそうになっている。

 

 

 

なんで、生きているんだろう。

 

なんで、私は生きているんだろう。

 

たまに、生きている意味が分からなくなる。

 

 

なんで、私はこの世に生まれたのだろう。

 

特に望んだワケでもなく、気付けばこの世に生きていた。

 

何か意識を超越した部分でこの世に生きることを望んだのならば納得だ。

 

しかしそんなものは分かる筈もなく、気付けばこの世に生きていた。

 

 

そして、生まれからには生きねばならない。

 

我々は、生きなくてはならない。

 

だが、その生きる意味を、生きている意味を、見失いつつある。

 

 

もともと人間に意味なんか無いのかもしれない。価値なんか無いのかもしれない。

 

でもやっぱり、私はふと思うのだ。

 

 

なんで、私は生きているんだろう。

 

 

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ベッドの上。天井を眺めている。

 

先ほど持ってきたお菓子をまだ食べていなかったことに気付き、

おもむろに煎餅の袋を開ける。

 

袋を傾け、直接口の中へと放り込んだ。

 

1回1回、激しい音を立てながら、噛み砕く。

 

なんで、生きているんだろう。

 

そんなことを延々と考えながら、

自身の情けなさが滲み出す空虚の中で、強く煎餅を噛み砕く。

 

それらを全て洗い流すように、飲み込んだ。

 

 

 

その時。

 

 

噛み砕いた鋭利な欠片が喉に刺さる。

 

 

激痛が走るとともに、息ができなくなる。

 

 

呼吸が完全に止まる。

 

 

焦る。慌てる。危機を感じる。

 

 

そして瞬間的にある感情が出てきた。

 

 

 

死にたくない。生きたい。

 

 

 

何とか無事にその場を通り越し、再度 慎重に煎餅を飲み込む。

 

大きく息をつき、安堵を浮かべ、ふと思った。

 

 

やっぱり、生きないとダメだ。

 

 

生きる意味も、生きている意味も分からない。

 

でもやっぱり、生きないと。

 

今日も明日も、やっぱり、生きないとダメだと。

 

 

 

そして今、喉の痛みを感じながら、生きているという実感を抱きながら、

こうして文章を書いている。

 

 

 

 

 

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最後までご覧頂きありがとうございました。

 

 

 

※この物語は小説のくせに ほぼほぼノンフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空ではなく、実在のものと関係があります。